更新日 2024年04月01日
コミュニティ・スクールと地域学校協働活動について
知多市では、未来を担う子どもたちの成長を支え、地域と学校が連携・協働し、「地域とともにある学校づくり」と「学校を核とした地域づくり」の実現を目指します。そのための手段として、「コミュニティ・スクール」と「地域学校協働活動」を導入し、推進します。
コミュニティ・スクールとは?学校運営協議会とは?
「コミュニティ・スクール」は、学校運営協議会を導入した学校のことを指し、「地域でどのような子どもたちを育てるのか」、「何を実現していくのか」という目標やビジョンの共有をねらいとした仕組みです。
「学校運営協議会」は、法律に基づき教育委員会により任命された委員が、一定の権限をもって学校の運営とそのために必要な支援について協議する合議制の機関のことです。
地域学校協働活動とは?
「地域学校協働活動」は、地域や学校の特色としてこれまでも行われてきた活動に、コーディネート機能を加え、さらに幅広い地域住民や団体等の参画を得る工夫をし、多様な活動、継続的な活動を充実させていくために、学校・家庭・地域が一体となって地域ぐるみで子どもを育てることをねらいとした活動です。
例えば、学校の環境整備や登下校時の見守りなど、社会の変化に対応しながら、地域と学校が協働で活動を進めることによって、地域の方たちの経験やその技術を生かす場になり、そして、活動を通して人のつながりも生まれ、地域の教育力も向上します。また、地域学校協働活動は、できる人が、できるときに、できることを自らの意思で主体的に行うことが基本です。
地域学校協働本部とは?
地域学校協働活動を推進するにあたって、「地域学校協働本部」を整備することが有効で、本市でも小中学校区単位で設置します。
「地域学校協働本部」は、より多くの、より幅広い層の地域住民・団体等が参画し、緩やかなネットワークを形成することにより、地域学校協働活動を推進する体制のことをいいます。
各小中学校区の地域学校協働本部は、ちたっ子コーディネーターを中心に、ちたっ子ボランティアとして登録した地域住民や団体などが学校を核として学校花壇の整備や図書室整備、登下校の見守りなどの活動を実施し、子どもの豊かな成長を支えます。
ちたっ子コーディネーターとちたっ子統括コーディネーターについて
ちたっ子コーディネーターとは?
ちたっ子コーディネーターは、今後、各小中学校区に設置を予定しており、地域と学校をつなぐ役割を担います。
位置付けとしては、社会教育法に基づく「地域学校協働活動推進員」を指し、各小中学校長からの推薦を受け、教育委員会が委嘱します。主な役割としては、次の3つが挙げられます。
◆地域や学校の実情に応じた地域学校協働活動の企画・立案
◆学校や地域住民、団体等の関係者との連絡・調整
◆ボランティアの募集・確保など
各小中学校区のちたっ子コーディネーターは以下の方々です。
学 校 区 | 設 立 年 度 | 氏 名 | 任 期 |
---|---|---|---|
南粕谷小学校区 | 令和4年度 | 今 井 秀 明 | 令和4年4月1日から令和7年3月31日まで |
旭東小学校区 | 令和6年度 | 門 井 真二郎 | 令和6年4月1日から令和9年3月31日まで |
旭南小学校区 | 令和6年度 | 千 賀 力 | 令和6年4月1日から令和9年3月31日まで |
旭南中学校区 | 令和6年度 | 菊 地 美 樹 | 令和6年4月1日から令和9年3月31日まで |
ちたっ子統括コーディネーターとは?
ちたっ子統括コーディネーターは、各小中学校区に設置するちたっ子コーディネーターの統括を行います。
各地区のちたっ子コーディネーターが活動する際、取り組みの進捗状況等を把握するため、定期的な訪問活動を実施するほか、ちたっ子コーディネーターに対するミーティングや研修会を実施します。
◆ちたっ子統括コーディネーターのご紹介◆
澤田 広彰 統括コーディネーター
連絡先 :0562-31-0383(生涯学習スポーツ課 知多市市民活動センター内)
モデル校区(南粕谷小学校区)の導入初年度(令和4年度)の主な取り組み
1 かすや交流講座
学校(児童・教職員)と地域(保護者・地域住民等)が関わる活動で、学校と地域の交流及び連携を深めました。
児童の学級活動又は総合的な学習の時間において、南粕谷小学校区内にお住まいの地域の方がゲストティーチャーとなり、9講座を開催し、延べ384人(児童190人、保護者144人、地域住民50人)の方の参加がありました。
講座名
・切り絵を楽しもう
・親子でやさしく学べる俳句と詩吟
・親子で作るロープ人形
・書を取り入れた小物作り
・自然農を楽しもう
・しかけ絵本を作ろう!
・スポーツ体験会
・めざせ!たいこの達人 上級者
・チョコレートの来た道 in 南粕谷小学校
参加者の声(アンケートより一部抜粋)
・子どもたちと一緒に会話を楽しみながら、日頃経験したことのないことが体験できて良かった。
・親子で同じ作業に取り組むことで普段とは違う時間を過ごせた。
・少し難しかったが、あまりやったことがない切り絵や詩吟、スポーツなどを経験できて嬉しかった。
・集中して取り組むことができて子どもの頑張っている姿、いつもと違う一面をみることができた。
・講師の方々がとてもやさしく丁寧に教えてくれた。
・お母さん、お父さんと一緒に授業に参加できて良かった。
・違う学年の子とふれあうことができたから楽しかった。
・子どもと一緒に世界で起こっていること(フェアトレード等)について考える良いきっかけになった。
・(お囃子など)地域の伝統行事が知れて良かった。
・とても良い企画だと思う。またこのような機会があれば参加したい。
2 地域文化クラブ
地域の方がゲストティーチャーになる「地域文化クラブ」を立ち上げました。
クラブ活動は、年4回実施し、4年生以上の児童23人が参加しました。1回目は、「ウクレレ体験」講座で、ほとんどの児童がウクレレを触るのが初めてでしたが、3人の講師の指導により「かえるの歌」や「ハッピーバースデートゥーユー」を頑張って演奏しました。
2回目は、10月のハロウィンにちなんで、お菓子などを入れることができる「ハロウィン小物入れをつくろう」講座でした。児童一人ひとりが真剣なまなざしで、かぼちゃの小物入れに付ける目と口の形にこだわりながら、制作する姿が印象的でした。
3回目「気持ちの上手な伝え方」では、講師1名から読み聞かせの方法について、本の持ち方や声の出し方などを丁寧に指導していただきました。児童は学んだことを生かして、持参した絵本で友人に読み聞かせを実践しており、話を聞いている子も楽しそうに耳を傾けていました。
3 総合的な学習の時間「南粕谷の昔の話を聞く会」
小学校3年生の総合的な学習の時間において、南粕谷小学校1期生である地域の方3人をお招きし、「南粕谷の昔の話を聞く会」を開催しました。
卒業アルバム等を使って当時と今の南粕谷小学校の違いを学び、子どもたちからは、「昔は1つの学年で5クラスもあったんだ・・・」、「校舎がピカピカできれい!」などの発言が相次ぎ、知らなかった学校の歴史を楽しく学ぶことができました。
4 生活科「いきものとなかよし」
1年生の生活科で、生き物(動物・昆虫)との触れ合いで命の大切さやぬくもりを学ぶ学習があり、地域学校協働活動推進員を務める今井さんを通じて、近くで農園を営み、ヤギの飼育も行っている「NPO法人びすた~り」の方をお招きし、「ヤギとのふれあい学習」を開催しました。
ヤギをはじめて見た児童もおり、最初は怖がっていた子どもたちがエサやり体験やヤギとの徒競走などを通じて、少しずつ仲良くなっていく姿がありました。最後のあいさつのときには、「また来てね」とヤギに声を掛けている子もおり、貴重な体験になりました。
5 生活単元学習「野菜(小松菜)を育てよう」
生活単元学習「野菜を育てよう」では、3・4組の児童が地元の農園の方から小松菜の植え方、育て方をご指導いただきました。子どもたちは、終始興味津々な様子で作業をしており、後には、「水やりはどうしたらいいですか」「いつ頃収穫できますか」などの声があがり、これからの小松菜の成長を楽しみにする様子がうかがえました。
5 社会科「今に伝わる室町の文化とくらし」
6年生の社会科において、室町時代の文化である茶道について知るため、市内でお茶の楽しみ方を伝えている方から、抹茶の作法の基本を学び、茶筅による泡立てなどを体験しました。子どもたちは「泡立てが難しかった」「室町時代から続く文化を学べてよかった」と感想を述べており、有意義な学習となりました。
- PDFファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。アドビシステムズ社から無料で配布されておりますので、こちらからダウンロードしてご利用ください。