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生物多様性について

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生物多様性ってなんだろう?

地球上の生きものは、40億年という歴史の中で、さまざまな環境に適応して進化し、3,000万種とも言われる多様な生き物が生まれました。生物多様性とは、この生きものたちの豊かな個性とつながりのことです。私たちの暮らしは、食料や水、気候の安定など、多様な生物が関わりあう生態系からの恵み(生態系サービス)によって支えられています。

生きものがうみだす大気と水(基盤サービス)

酸素の供給、気温や湿度の調整、水の循環、豊かな土壌など、生命の生存基盤は多くの生きものの営みによって支えられています。

暮らしの基礎(供給サービス)

食べ物、木材、医薬品など、生きものの遺伝的情報、機能や形態を利用しています。

文化の多様性を支える(文化的サービス)

レクリエーションや観光の場と機会、地域性豊かな文化、昔からの知恵と伝統など、地域ごとに異なる自然と一体的な地域色豊かな伝統文化が育まれてきました。

自然に守られる私たちの暮らし(調整サービス)

山地災害や土壌流出の軽減、大気汚染やヒートアイランドの緩和など、私たちが安心して暮らせる環境の確保につながります。

私たちは、生態系からの恵みに支えられながら、一方で、開発など私たち人間の活動や地球温暖化など地球環境の変化により、生物多様性が失われ、生態系サービスの劣化傾向が継続しています。

生物多様性-Biodiversity-(環境省生物多様性ホームページ)

生物多様性の保全・回復に向けて

私たちが持続的に生態系サービスを得ていくためには、地球規模で生じている生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せる「ネイチャーポジティブ」に向けた行動が急務となっています。

令和4年12月にカナダ・モントリオールで開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)では、2010年に採択された愛知目標の後継となる、2030年までの世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択されました。

昆明・モントリオール生物多様性枠組では、愛知目標で掲げた「自然と共生する世界」が引き続き目指すべき2050 年ビジョンとして掲げられるとともに、2030 年ミッションとして、2030 年までに「自然を回復軌道に乗せるために生物多様性の損失を止め反転させるための緊急の行動をとること。」といういわゆるネイチャーポジティブが掲げられ、陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標(30by30目標)も提唱されました。

生物多様性国家戦略2023-2030

「昆明・モントリオール生物多様性枠組」を受けて、日本では2030 年ネイチャーポジティブを掲げ、その実現のロードマップとして、生物多様性国家戦略2023-2030が令和5年3月に策定されました。その取組の一つとして30by30 目標の達成に向け、保護地域に加えてOECM による保全の取組を進めるとともに、普通種を含めた生物群集全体の保全を図ることなどが掲げられました。

生物多様性国家戦略2023-2030(環境省ホームページ) 

OECM

現在、日本では陸域で20.5%、海域で13.3%が国立公園等の保護地域として保全されています。

30by30という目標に向けては、国立公園等の保護地域の拡張に加え、企業有林や里地里山などの保護地域以外の人びとの生業や民間の自発的な取組によって自然が守られている地域を地球の生態系を守るための場所として保全に取り組んでいくことで目標の達成を目指しています。

企業有林や里地里山などの保護地域以外の生物多様性保全に資する地域、英語でOther Effeective area-based Conservation Measures、略して「OECM」と呼ばれています。

自然共生サイト

環境省が、生物多様性の保全に貢献する場所を「自然共生サイト」として認定する仕組みを令和5年度から開始しました。

認定された「自然共生サイト」は、OECMの国際データベースに登録されます。

30by30・自然共生サイト(環境省ホームページ)

※令和5年10月に令和5年度前期分の認定結果が発表され、知多市を含む臨海工業地帯のグリーンベルトで行われてきた「命をつなぐPROJECT」も「自然共生サイト」として認定されました。

令和5年度前期「自然共生サイト」認定結果について(環境省報道発表ページ)

NPO法人日本エコロジスト支援協会ホームページ

お問い合わせ

環境経済部 環境政策課
TEL:0562-36-2661
 

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