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松くい虫による松枯れ

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更新日 2017年04月01日

松くい虫とは、マツノザイセンチュウという線虫のことです。この線虫が健康な松の樹体内に侵入することにより、松は「マツ材線虫病」を発病し約2~3ヶ月後には枯れてしまいます。
しかし、マツノザイセンチュウは自力の移動はできません。マツノマダラカミキリという甲虫がマツノザイセンチュウを松から松へ運ぶのです。

 

顕微鏡で見た「マツノザイセンチュウ」  


左:マツノザイセンチュウ
右:マツノマダラカミキリ

 

松枯れ発生のメカニズム

5~7月
  • 前年に枯れた松からマツノザイセンチュウを持ったマツノマダラカミキリが脱出します。
  • マツノマダラカミキリは健康な松の若い枝を後食(かじる)します。
  • マツノマダラカミキリの体からはなれたマツノザイセンチュウは枝にできた後食痕から樹体内に侵入します。
7~8月
  • 松の外見的には異常が見られませんが、樹脂の流出がとまり、初期の病徴があらわれてきます。
  • マツノマダラカミキリはヤニのとまった異常な松を探し、その幹や枝に産卵します。
8~10月
  • 8月の半ばを過ぎると針葉がしおれ、赤褐色に変わります。
  • 10月ころには松全体が枯れます。
10~5月
  • 枯れた松の材内でマツノザイセンチュウが増殖します。
  • 卵からかえったマツノマダラカミキリの幼虫は内樹皮を食害しながら成長します。

 

健康な松 枯死した松


左:健康な松
右:枯死した松

日本での松枯れ

日本で最初に「マツ材線虫病」に似た松枯れ被害が発生したのは明治38~39年ごろ長崎市内からだと記録されています。
その原因は北アメリカから輸入した松材からマツザイセンチュウが日本に上陸したものと考えられています。北アメリカには、マツノザイセンチュウが生息していますが、松は枯れることはありません。それは、北アメリカの松がマツノザイセンチュウに対し強い抵抗力を持っているからです。日本の松は、マツノザイセンチュウに抵抗する遺伝子を持っていません。こうして松枯れは始まりました。


 

マツノザイセンチュウによる枯松は伐倒処分してください。そのまま放置しておくとマツノザイセンチュウを持ったマツノマダラカミキリが飛立ち、被害は拡大します。松枯れの原因は、マツノザイセンチュウばかりではありません。夏季の水不足による枯死も大きな原因のひとつです。

枯松の伐倒処分(森林病害虫防除事業)

知多市では、マツノザイセンチュウによる枯松のまん延を防止するため、市内に事業の対象区域を設け、マツノザイセンチュウによる枯松の伐倒処分を行なっています。対象区域内の枯松の伐倒処分を希望する方は、所定の要望書に必要事項を記入し、緑と花の推進課まで提出してください。(対象区域)高度公益機能森林区域、特に伐倒が必要と認められる区域

 

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お問い合わせ

都市整備部 緑と花の推進課
TEL:0562-36-2673

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